季節の絵本【 冬 ・雪】

元気いっぱいなこどもたちも、寒い日は部屋遊びになりがちですが、冬ならではの楽しみや情緒というものも伝えていきたいものです。 そんなとき絵本は、すっとこどもたちの心に入っていってくれるありがたい存在です。

冬と言えば、クリスマスや雪といったテーマが多いのですが、クリスマスの絵本については別の記事にまとめており、今回は除外していますので、別途ご参照ください。

【 季節のおすすめ絵本 冬・雪 】

◆ 0歳から~(※ 年齢表記はあくまで目安です。参考程度にご覧ください)

◆ 2歳くらいから~

◆ 4歳くらいから~

 

とらたとおおゆき

とらたとおおゆき(なかがわりえこ なかがわそうや 福音館書店)

ぐりとぐらシリーズで有名ななかがわりえこさんとそうやさん夫妻の共著です。 大雪が降ってうれしいとらたは、お父さんに作ってもらったそりでおともだちといっしょに大いに遊びます。 雪がうれしいこどもたちのはつらつとした気持ちにあふれた作品です。

 

 

 

ゆきのひのうさこちゃん

ゆきのひのうさこちゃん(ディック・ブルーナ 福音館書店)

ちいさいおこさんならみんな大好きなうさこちゃん=ミッフィーのシリーズの一冊です。 0歳から3歳くらいまでにおすすめのシリーズです。

 

てぶくろ

てぶくろ(いもと ようこ 講談社)

寒い雪の日、みみたんは学校からの帰り道におねえちゃんに手袋を片方借ります。 もう一方の手も冷たいから、両方の手袋を貸してとねだると、おねえちゃんはその手を握ってくれます。 すると、ふたりとも両方の手があたたかくなって、みみたんはうれしくなりました。 そこへ迎えに来たおばあちゃんをまんなかにして3人で手をつなぐと、手袋はひと組なのに3人ともあったかい。 そうしたらもっともっとたくさんのおともだちと手をつないでも・・・と想いはふくらみます。 あたたかい作品です。

 

 

きらきら

きらきら(谷川俊太郎 文 吉田六郎 写真 アリス館)

さまざまな形をした雪の結晶の写真に、谷川俊太郎さんのあたたかく 簡潔なことばが添えられた、美しい絵本です。 神秘的ですが、けっして敷居の高い作品ではなく、こどもたちが雪の不思議さに触れるとてもよい素材になると思います。

 

 

 

ぽちっとあかいおともだち

ぽちっと あかい おともだち(コーリン・アーヴェリス文 フィオーナ・ウッドコック絵 少年写真新聞社)

ほっきょくぐまのおとこのこがおかあさんからはなれて走っていくと、遠くの方にちいさな赤い点がぽちっと見えます。 それが段々大きくなって、赤いコートを着た人間の女の子だとわかります。 ふたりをすぐに仲良しになって。 広大な北極を背景に、美しくかわいらしく物語が描かれ、大人にも読みごたえのある作品だと思います。

 

 

おしょうがつさん

おしょうがつさん(谷川俊太郎文 大橋歩絵 福音館書店)

” おとしだま ほしい ほしい みんなほしい うちゅういっぱい おもちゃがほしい ”(本文より 引用) 1ページ1ページから、お正月のうきうきしたこどもたちの気持ちがあふれ出るような楽しい絵本です。

 

 

 

そりあそび~ばばばあちゃんのおはなし

そりあそび~ばばばあちゃんのおはなし(さとう わきこ 福音館書店) 雪の降るとても寒い日。 動物のこどもたちは寒さに参って、ばばばあちゃんの家に駆け込み、ストーブに集まります。 ばばばあちゃんは、身体を動かして温まろうと、みんなを誘ってベッドをトランポリン代わりにして飛び跳ねる遊びを始めます。 するとベッドの脚が折れてしまいますが、豪快なばばばあちゃんはベッドの脚をみんなのこぎりで切ってそこにスキーの板を履かせてみんなで乗れるそりを作ってしまいます。 元気いっぱいな気分にさせてくれるばばばあちゃんシリーズのうちの一冊です。 シリーズからはたくさんの絵本が出ていて、冬に関するものは他に

などがあります。

 

ゆき

ゆき(ユリ・シュルヴィッツ あすなろ書房)

雪が降り出したことに気づいた男の子がみんなに知らせに街に飛び出しますが、大人はだれも気にもしません。 どんどん雪が降り積もって男の子はうれしいばかり。 「よあけ」のユリ・シュルヴィッツの作となりますが、また違った作風で楽しい一冊です。

 

 

14ひきのさむいふゆ

14ひきのさむいふゆ(いわむらかずお 童心社)

かわいらしい14ひきのねずみの一家と季節ごとの草木や鳥や虫、屋内の家財・道具を丁寧に描いた心のこもったシリーズの一冊です。 12冊それぞれの作品を、大人も一緒に1ページ1ページに目を凝らして読みたい作品です。

14匹のシリーズ12冊セット

14ひきのもちつき

4ひきのもちつき(いわむらかずお 童心社)

おもちつきは家族総出のたのしい行事。 前日からもち米を水に浸すところから、道具を用意して、蒸して、こねて、突いて、丸めて、食べる。 すべての工程と道具類がとても丁寧に描かれた、おもちつきの教科書にもなりそうな良作です。

 

 

 

ゆきのうえのあしあと

ゆきのうえのあしあと(ウォン・ハーバート イー著 ひさかたチャイルド刊)

 おんなのこが雪の積もる家の傍で遊んでいると、気になる足跡を見つけます。 誰の足跡か知りたくて、足跡をたどっていくと、冬眠している熊がいたり、ウサギやリスほか動物たちが隠れていたり。 ほんとうにいるのか、女の子の空想なのかわからないけど、それは気持ちの良さそうな林です。 長いことたどりすぎて少し不安な気持ちが湧いてきたとき、とうとうその足跡の意外な正体が判明します。 やさしいタッチの絵柄で、女の子の大冒険も安心して読めます。

 

しんせつなともだち

しんせつなともだち(方 軼羣 著 村山知義 絵 福音館書店)

雪がたくさん降り、食べるものがなくなってしまったこうさぎは、食べものを探しに出かけます。 2つのかぶをみつけたこうさぎは、ひとつを食べて、もうひとつをともだちの家に持っていきます。 得たものをひとり占めしないで、分け与えることで、相手も自分も心と身体の両方が満たされていく。 そしてそのやさしさが連なって還ってくる。 あたたかいお話です。

 

ゆきのひ

ゆきのひ(かこさとし 福音館書店)

かこさとしさんの独特な作風で、雪の楽しさから、厳しさ、雪国の生活についてを伝えてくれる絵本です。 雪の少ない地方に住むこどもたちにとってこうした情報をTVからではなく、絵本から家族と一緒に受け取ることのできる良作です。

 

 

てぶくろ

てぶくろ(エウゲーニー・M・ラチョフ 福音館書店)

ウクライナの民話が元になる絵本です。 おじいさんが落としていった手袋に、動物たちが小さい順にあとからあとからもぐりこみ、最後は熊まで参加してみんなでぎゅうぎゅうになった大きなおうちになります。 おじいさんが手袋を落としたことに気づいて戻ってくると、動物たちはびっくりしてさっと逃げ出します。 残された手袋は元の大きさに戻っていました。 美しい装填とイラスト、そしてリズミカルな文章に大人も一緒に引き込まれる良質な作品です。

 

 

トムテ

トムテ(ヴィクトール・リードベリ著‎ ハラルド・ウィーベリ絵 偕成社)

トムテは北欧の人々に古くから愛される妖精、農家の守り神です。 ある晩、トムテはいつものように住み着いている農家の番をしながら、ひとつのことに頭を悩ませます。 命がどこからきてどこに行くのか。 今の主のおじいさんもそのまたおじいさんも、そのまたずっと前に生きたこどもたちのことも見守ってきたトムテはそのことがずっとわからず心に引っかかっているのです。 こうした人間の目に触れることなく見守り続けてくれる存在があるというあたたかみを伝えてくれるすばらしい作品です。

 

きたかぜとたいよう

きたかぜとたいよう(ラ・フォンテーヌ著‎ ブライアン・ワイルドスミス絵 らくだ出版)

有名な「北風と太陽」の絵本は世にあまた出版されていると思いますが、このブライアン・ワイルドスミスが描く作品は、センスの良い画風で、コミカルでもあり、展開に勢いがあってこどもたちの心をつかむ一冊ではないかと思います。 装填も色鮮やかで、室内に飾りたくなるような美しさです。

 

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いかがだったでしょうか。 冬と言えば、やっぱり雪。 ここで紹介したほとんどの作品の主題になっています。
それだけ、雪はこどもたちにとって心躍る自然現象なのでしょうね。 お読みくださり、ありがとうございま

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